持続化補助金とは

小規模企業の販路拡大やそれに伴う生産性向上で、概ね1年以内に売り上げに繋がると見込まれる事業活動を支援する補助金です。

①補助金の趣旨

地域の雇用や産業を支える小規模事業者の持続的発展のため、商工会・商工会議所等の支援を受けて、販路開拓やそれとともに行う業務効率化(生産性向上)を支援する通常型と、今後複数年にわたり直面する政策課題・制度変更(海外展開、コロナ対応、賃上げ対応、インボイス対応、グリーン化など)に対応する特別枠があります。

②対象企業

・小規模企業(*)
・その他の法人(*)

よくあるご質問1:小規模企業とは

以下の条件を満たす企業を指します。

商業・サービス業(宿泊業・娯楽業除く)常時使用する従業員の数 5人以下
サービス業のうち宿泊業・娯楽業常時使用する従業員の数 20人以下
製造業その他常時使用する従業員の数 20人以下
業種は、日本標準産業分類ではなく、営む事業の内容と実態から判断します。

よくあるご質問2:企業以外の対象法人とは(事業再構築補助金以外)

・収益事業を行い、確定申告を行っているNPO(認定NPO以外)は対象になりますが、社団・財団法人、医療・社会福祉法人、学校法人、農事法人、任意団体、申請時点で開業していない開業予定者(開業届の開業日が申請日よりも後の場合)は、対象になりません。

③補助率・補助上限

・通常枠:2/3以内、50万円
・特別枠:テーマによって、補助率の3/4以内、上限の200万円などの引上げがあります。
2022年からの第8回公募以降では、以下のようになっています。

類型通常枠特別枠
賃金引上げ枠卒業枠後継者支援枠創業枠インボイス枠
補助率2/32/3(赤字企業は3/4)2/3
補助上限50万円200万円100万円

④要件

・原則、商工会・商工会議所で事前に指導を受けることが前提となっていますが、商工会などの会員である必要はありません
・特別枠については、それぞれ要件があります。(*)

よくあるご質問3:第8回以降の持続化補助金の特別枠とは

① 賃金引上げ枠:補助事業終了時点において、事業場内最低賃金が地域別最低賃金より+30円以上であること。なお、すでに事業場内最低賃金が地域別最低賃金より+30円以上を達成している場合は、現在(申請時点において直近1か月)支給している事業場内最低賃金より+30円以上とする必要があります。この要件を満たさない場合は、補助金の交付は行われません。

② 卒業枠:補助事業の終了時点で、常時雇用する従業員を増やし、小規模企業の従業員数を超えて規模を拡大すること。この要件を満たさない場合は、補助金の交付は行われません。

③ 後継者支援枠:アトツギ甲子園(※)のファイナリストになった事業者であること。
※外部リンク:アトツギ甲子園 https://atotsugi-koshien.go.jp/

④ 創業枠:産業競争力強化法に基づく「認定市区町村」また「認定連携支援事業者」が実施した「特定創業支援事業」による支援を公募締切時から起算して過去3か年の間に受け開業した事業者であること

⑤ インボイス枠:2021年9月30日から23年9月30日の属する課税期間で一度でも免税事業者であった又は見込まれる事業者のうち、補助事業終了時点で、インボイス(適格請求書)発行事業者の登録が確認できた事業者であること。

手続き

・例年、年に4回、3か月毎に募集があります。
・申請期限1週間前までに商工会・商工会議所に経営計画書及び補助事業計画書(計A4で8枚以内)の写しを提出して指導を受けるとともに、事業支援計画書の交付を受け、これらを商工会・商工会議所経由で提出・申請(郵送または電子申請)し、採択後、交付決定を受けて事業実施を行います。
・補助事業実施期間は、交付決定日から約10か月です。
・事業終了後、30日以内又は最終提出期限までのどちらかの早い日に実績報告書を提出し、対象経費のチェックの後、補助金を請求して入金されます。

よくあるご質問4:22年6月3日に締切られた第8回公募の以降の予定は

以下の表のようになります。

第9回公募第10回公募第11回公公募
申請受付締切日22年9月20日22年12月上旬23年2月下旬
事業支援計画受付締切日22年9月12日22年12月上旬23年2月中旬

申請内容の審査

・自社の強みと対象とする市場(商圏)の特性を適切に把握した経営方針・目標に対し、ITの有効活用など、実現性の高い具体的補助事業計画を立案しているかが問われます。
・また、補助金が、その計画に合致した事業実施に必要なものであり、計上・積算が明確であることが必要です。その他加点項目があります(*)

よくあるご質問5:持続化補助金の審査の観点とは

1.基礎審査
以下の全てを満たすものであること。要件を満たさない場合は、失格としてその後の審査は行われません。
①必要な提出書類が全て提出されていること
②補助対象者、補助対象事業、補助率等の要件に合致すること
③補助事業を遂行するための必要な能力を有すること
④小規模事業者が主体的に活動し、その技術やノウハウを基にした取り組みであること

2.書面審査
以下の項目から審査及び加点を行い、総合評価が高いものから採択されます。
①自社の経営状況分析の妥当性(機会と強みの把握)
・自社の経営状況を適切に把握し、自社の製品・サービスや自社の強みも適切に把握しているか

②経営方針・目標と今後のプランの適切性(機会と強みのクロス分析)
・経営方針・目標と今後のプランは自社の強みを踏まえているか
・経営方針・目標と今後のプランは、対象とする市場(商圏)の特性を踏まえているか

③補助事業計画の有効性(補助事業の実現性・経営計画との一貫性、差別化等)
・補助事業計画が具体的で、当該小規模事業者にとって実現可能性が高いものとなっているか
・地道な販路開拓を目指すものとして、補助事業計画は経営計画の今後の方針・目標を達成するために必要かつ有効なものか
・補助事業計画に小規模事業者ならではの創意工夫の特徴があるか
・補助事業計画には、ITを有効に活用する取組がみられるか

④積算の透明・適切性
・補助事業計画に合致した事業実施に必要なものとなっているか
・事業費の計上・積算が正確・明確で、真に必要な金額が計上されているか

よくあるご質問6:第8回以降の持続化補助金の審査の加点項目とは

<加点項目>
① パワーアップ加点:地域資源を活用した地域外への販売や新規事業、地域ニーズに応えた地域内の重要喚起に取り組む事業者に加点

② 赤字賃上げ加点:賃金引上げ枠に申請する事業者のうち、赤字である事業者に加点

③ 東日本大震災加点:東京電力福島第一原子力発電所による被害を受けた福島県12市町村に所在する事業者及び風評影響克服に取り組む北海道から千葉県までの太平洋沿岸部に所在する水産加工業者に加点

 経営力向上計画加点:中小企業等経営力強化法に基づく「経営力向上計画」の認定を受けている事業者に加点

⑤ 電子申請加点:補助金申請システム(Jグランツ)を用いて電子申請を行った異業者に加点

⑥ 事業承継加点:代表者の年齢が60歳以上で、かつ、後継者候補が補助事業を中心になって行う場合に加点

⑦ 過疎地加点:過疎法の過疎地域に所在し、地域経済の持続的発展につながる取り組みを行う事業者に加点

補助対象経費

・機械装置等費、広報費、ウェブサイト関連費、展示会等出店費、旅費、開発費、資料購入費、雑役務費、借料、設備処分費、委託外注費
・ウェブサイト関連費は、補助金交付申請額の1/4を限度とし、ウェブサイト関連費のみによる申請はできません。また、設備処分費は、補助金交付申請額の1/2が上限となっています。

⑧終了後の義務

イ. 補助事業の完了から1年後に、「事業効果および賃金引上げ等状況報告」の提出。
ロ. 賃金引上げ枠、卒業枠の場合は、賃上げの状況又は雇用の状況の報告(賃金台帳や労働者名簿の写しの提出が求められることがあります)。
ハ. 補助事業関係書類は、事業終了後5年間保存が求めらます。
ニ. 本事業の結果から収益が得られたと認められる場合は、収益納付が求められますが、持続化補助金の場合、事業終了時に行われ、その分が補助金額から差し引かれて交付されます。

よくあるご質問7:持続化補助金で求められる収益納付とは

・持続化補助金については、事業完了時までに直接生じた収益金について、補助金交付時に、交付すべき金額から減額して交付する取り扱いとなります。
ここで言う「補助金により直接生じた収益」は、以下のようなケースを想定しています。

①補助金を使った設備で生産した商品の販売・サービスの提供による収益(機械装置等費が補助対象の場合)
②補助金を使って構築した自社のネットショップ(買い物カゴ、決済機能の付加)の活用での販売や、他社の運営するインターネットショッピングモールでの販売による利益(ウェブサイト構築費が補助対象の場合)
③補助金を使って実施または参加する展示販売会での販売による利益(展示会等出展費等が補助対象の場合)
④補助金を使って開発した商品の販売による利益(開発費等が補助対象の場合)
⑤販売促進のための商品PRセミナーを有料で開催する場合に、参加者から徴収する参加料収入(借料等が補助対象の場合)

なお、①商品の生産やサービスの提供に直接かかわりを持たない備品の購入、②チラシの作成や配布、③ホームページの作成・改良(ネットショップ構築を除く)、④広告の掲載、⑤店舗の改装などは、収益との因果関係が必ずしも明確ではないため、ここで言う「補助金により直接生じた収益」には該当しないとされています。
また、⑥設備処分費の支出は、廃棄または所有者への返還を前提とした経費支出のため、「補助金により直接生じた収益」には該当しません。

⑨過去の採択データなど

・2013年度から毎年、1.5~3万件の採択があります。採択率は年により変動がありますが、3割から6割くらいのことが多いようです。

外部リンク:商工会議所区域 https://r3.jizokukahojokin.info/

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