キャリアアップ助成金とは

非正規雇用労働者の企業内でのキャリアアップを促進するため、正社員化、処遇改善の取組みを実施した事業主に対して助成するものです。

①助成金の趣旨

・有期雇用労働者、短時間労働者、派遣労働者といった、いわゆる非正規雇用労働者に対し、
<正社員化コース>
<賃金規定改定コース>
<賞与・退職金改定コース>
<短時間労働者時間延長コース>
などで、正社員化、処遇改善の取組みを支援します。

②対象企業

雇用保険被保険者を雇用する中小企業(*)及び大企業(助成額は中小企業の3/4になります。)の事業主

よくあるご質問1:厚労省の助成金における中小企業とは

中小企業の範囲は、イ又はロを満たすことが求められます。

イ.資本金の額・出資の総額ロ.常時雇用する労働者数
小売業(飲食店を含む)5000万円以下50人以下
サービス業5000万円以下100人以下
卸売業1億円以下100人以下
その他の業種3億円以下300人以下
常時雇用する労働者とは、2か月を超えて使用されるものであり、かつ、週当たりの所定労働時間が、当該事業主に雇用される通常労働者と概ね同等(概ね40時間)である者をいいます。

但し、人材確保等支援助成金(中小企業団体助成コース)における中小企業の範囲は、経済産業省の補助金における中小企業の範囲と同一となります。

よくあるご質問8:経済産業省の補助金における中小企業の範囲とは

以下のどちらかを満たすことが対象です。

資本金額従業員数
製造業・ソフトウェア業3億円以下300人以下
卸売業1億円以下100人以下
サービス業5000万円以下100人以下
小売業5000万円以下50人以下
ゴム製品製造業3億円以下900人以下
旅館業5000万円以下200人以下
・ソフトウェア業、ゴム製品製造業、旅館業が、厚生労働省の中小企業の定義と少し異なっています。

③助成金額の例

<正社員化コース>
・有期雇用労働者等を正規雇用労働者に転換又は直接雇用した場合に助成

中小企業大企業
①有期→正社員:一人当たり57万円<72万円>42万7500円<54万円>
②無期→正社員:一人当たり28.5万円<36万円>21万3750円<27万円>
<>は、生産性要件を満たした場合

さらに、以下の加算があります。
イ.派遣労働者を派遣先で直接、正規雇用労働者とした場合:28万5000円<36万円>(①②とも、一人当たりで、大企業も同額です。)
ロ.母子家庭の母、父子家庭の父を、転換した場合:①95000円<12万円>、②47500円<6万円>(一人当たりで、大企業も同額です。)
ハ.勤務地限定など短時間制社員制度を新たに規定し、有期労働者を当該雇用区分に転換した場合:95000円<12万円>(1事業所当たり1回のみです。大企業は、71250円<9万円>)
二.人材開発支援助成金の特定の訓練(ITなど)終了後に正社員化した場合:①95000円<12万円>、②47500円<6万円>(大企業も同額です。)


<賃金規定等改定コース>(2%以上増額改定、1事業所年1回のみ)

・有期雇用労働者の基本給を賃金規定等の2%以上の増額改定を行い、昇給した場合に助成

対象労働者数(増額のなかった者を含む)増額した非正規雇用労働者
1~5人中小企業一人当たり32,000円<40,000円>
大企業 同  21,000円<26,250円>
6~100人中小企業一人当たり28,500円<36,000円>
大企業 同  19,000円<24,000円>
加算措置(一人当たり)
増額した非正規雇用労働者
3%以上増額加算(中小企業のみ)一人当たり14,250円<18,000円>
5%以上増額加算(中小企業のみ)同  23,750円<30,000円>
職務評価手法の活用により増額改定した場合(1回のみ)中小企業1事業所当たり19万円<24万円>
大企業同 14万2,500円<18万円>


<賞与・退職金制度導入コース>

・短時間労働者の週所定労働時間を3時間以上延長し、新たに社会保険に適用した場合に助成。

中小企業大企業
1人当たり22万5000円<28万4000円>16万9000円<21万3000円>
<>は、生産性要件を満たした場合
よくあるご質問2:生産性要件とは

決算書類に基づく生産性(雇用保険対象労働者一人当たりの付加価値額(営業利益+人件費+減価償却費+動産・不動産賃借料+租税公課)が助成金の支給申請を行う直近の値が、その3年前(後)に比べて6%以上増額している場合をいいます。

厚労省の多くの助成金では、これを満たす場合には、助成額・率がアップとなります。

④要件

・助成金額に違いがありますが、大企業も対象になります。
・雇用保険の対象事務所で、保険料の滞納がないこと、会社都合の解雇がないこと、過去5年間に不正受給や、労働法違反がないことなどが求められます。
・特に、未払い残業がないことが、賃金台帳・雇用契約書などからチェックされます。

⑤手続き

<受給までの流れ>

・先ず、キャリアアップ計画(3から5年)を策定し、労働局又はハローワークの認定を受け、就業規則等を改定します。
・次に、その計画に基づき、6か月以上雇用していた有期雇用労働者等に対し、正社員転換や賃金アップ等を行います。
・そして、アップした賃金などを6か月間支払った後に、2か月以内に支給申請を行い、支給決定の後、助成金が振り込まれます(キャリアアップ計画策定から入金まで1年半から2年近くかかるのが通例のようです)。

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