<2026年7月に内容を改訂しました>New

新事業進出・ものづくり補助金とは

新事業進出・ものづくり補助金とは、中小企業の事業転換などを支援する新事業進出補助金と、中小企業の思い切った設備投資を支援するものづくり商業サービス補助金が、令和8年6月に統合されたものです。

①補助金の趣旨

正式名称は、「新事業進出・ものづくり商業サービス生産性向上促進補助金」といい、革新的な新製品・新サービス開発や既存事業と異なる新市場・高付加価値事業への進出、海外需要開拓(輸出)を行う事業のために必要な設備投資等に要する経費を補助することで、中小企業者等の生産性向上と賃上げにつなげていくことを目的とするものです。

2026年6月に大幅な制度改正が行われました。申請枠は「革新的新製品・サービス枠(既存プロセスの改善は対象外)」、「新事業進出枠(新たな市場・新たな顧客層を対象とするもの)」と「グローバル枠(輸出)」の3つになりました。現在、統合後の第1回公募(令和8年9月30日申請開始、令和8年10月30日申請締切、令和9年1月(予定)採択発表)が開始されています

よくあるご質問1-36:令和8年募集からの新事業進出・ものづくり補助金の主な変更点とは

令和8年募集からの新事業進出・ものづくり補助金は、以下の制度改正が行われます。
1.基本要件の見直し
(1) 賃上げ要件の給与支給総額の年平均成長率を3.5%へ変更
(2) 次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画を公表等が従業員21名未満の場合も要件となりました
2.グローバル枠は、輸出による販路拡大にともなう国内製造拠点の強化に限定(従来の4類型からの変更)。
3.新たな審査項目基準の追加。加点・減点項目の変更と追加。

②対象企業

・中小企業(*)
・その他の法人(*)
2022年のものづくり補助金第10回公募から、中小企業から中堅企業への成長途上にある企業を「特定事業者(*)」として、対象に追加されました。

よくあるご質問1-8:経済産業省の補助金における中小企業の範囲とは

「資本金額」または「常勤従業員数」が以下の条件を満たす会社または個人が対象です。

資本金額常勤従業員数
製造業・ソフトウェア業3億円以下300人以下
卸売業1億円以下100人以下
サービス業5000万円以下100人以下
小売業5000万円以下50人以下
ゴム製品製造業3億円以下900人以下
旅館業5000万円以下200人以下
・ソフトウェア業、ゴム製品製造業、旅館業が、厚生労働省の中小企業の定義と少し異なっています。
よくあるご質問1-2:企業以外の対象法人とは

収益事業を行い、確定申告を行っているNPO(認定NPO以外で、補助事業について経営力向上計画の認定が求められます)は対象になりますが、任意団体、申請時点で開業していない開業予定者(開業届の開業日が申請日よりも後の場合)、新規設立・創業後1年に満たない事業者(新事業進出枠に限る)、応募申請時点で従業員が0名の事業者、収益事業を行っていない法人等は、対象になりません。

よくあるご質問1-9:経済産業省の補助金における特定事業者とは(事業再構築補助金以外)

中小企業から中堅企業への成長途上にある特定事業者(以下の両方を満たすことが必要です)

資本金額従業員数
製造業、建設業、運輸業10億円未満500人以下
卸売業400人以下
サービス業、小売業(ソフトウェア、情報処理、旅館を除く)300人以下
その他業種(上記以外)500人以下
資本金額及び従業員数の両方を満たす事業者

③補助上限・補助率

-従業員規模革新的新製品・サービス枠新事業進出枠・グローバル枠
補助上限~5人750万円(850万円)2,500万円(3,000万円)
6~20人1,000万円(1,250万円)
21~50人1,500万円(2,500万円)4,000万円(5,000万円)
51人~100人2,500万円(3,500万円)5,500万円(7,000万円)
101人~7,000万円(9,000万円)
補助率中小企業:1/2 または 2/3※(グローバル枠は2/3)
小規模及び再生事業者:2/3
特例措置(併用不可)※賃上げ特例:()内は賃上げ特例を適用した場合。補助事業終了後、3~5年で大幅賃上げに取組む事業者に対し、補助上限額を100~2000万円引き上げ(詳細後述)
※地域別最低賃金引上げ特例:条件を満たす中小企業の補助率を1/2→2/3に引き上げ(詳細後述)

賃上げに係る補助上限の引き上げの特例」の適用要件:
①一人当たり給与支給総額*を年率平均3.5%以上増加することに加え、更に年率2.5%(合計で年率6%)以上増加、かつ
②事業場内最低賃金を地域別最低賃金基準値(+30円以上にすること)に加え、さらに年額+20円(合計で+50円)以上増額すること。
*一人当たり給与総額とは、給与支給総額を従業員数で除したものをいいます。給与支払総額とは、全従業員(非常勤を含む)及び役員に支払った給与等です(給料、賃金、賞与及び役員報酬等は含み、福利厚生費、法定福利費や退職金は含みません)。

補助上限の引き上げ額:
従業員規模上乗せ補助額
5人以下100万円以内
6人~20人250万円以内
21人以上1000万円以内

但し、追加要件が未達の場合は、各申請枠の補助上限額との差額分については、補助金の返還が求められます。また、以下の「最低賃金引上げ特例」との併用はできません。

地域別最低賃金引上げ特例」の適用要件:
・2024年10月から25年9月までの期間に3か月以上、事業実施都道府県における地域別最低賃金以上~25年度地域別最低賃金未満で雇用している従業員が全従業員数の30%以上いること
適用補助率:1/2→2/3(小規模・再生事業者を除く)

④要件

基本要件:
補助事業終了後3~5年の事業計画において、以下の内容を策定
①付加価値4%/年以上の増加、
②1人あたり給与支給総額の年平均成長率を3.5%以上の増加、
③毎年事業内最低賃金が地域別最低賃金よりも30円以上上回ること、
④次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画を公表すること。
⑤子育て等に関する職場環境整備に向けた取り組みを行うこと(くるみん認定事業者を除く)
⑥金融機関から資金提供を受ける場合は、資金提供元の金融機関から事業計画の認定を受けていること

・申請者自身で設定した目標値を、全ての従業員又は従業員代表者、役員に表明する必要があります。
・グローバル枠については、基本要件に加えて、追加用件(グローバル要件)があります。

⑤手続き

・GビズIDプライムアカウントの取得が必要です。
・事務局が公開する電子申請システムでの申請となります。・認定経営革新等支援機関や専門家の支援(支援を受けるかは任意ですが、支援を受けている場合は支援者の名称、報酬、契約期間を明記する必要があります)を受けて、電子申請システムへの入力による申請となります。
・事業実施期間は、革新的新製品・サービス枠は交付決定日から原則10ヶ月以内(採択決定日から12か月以内)、新事業進出枠及びグローバル枠はともに14ヶ月以内(採択決定日から16か月以内)となります
・完了報告・対象経費のチェックの後、補助金が振り込まれます。

⑥申請内容の審査

・補助対象事業としての①適格性、②経営戦略との整合性、③事業の実現可能性、④新規事業の新市場性・高付加価値性(新事業進出枠に限る)、⑤公的補助の必要性、⑥政策面、⑦大幅な賃上げに取り組むための事業計画の妥当性(賃上げ特例適用申請者に限る)から審査され、またいくつかの加点項目、減点項目があります。
・一定の審査基準を満たした事業者を対象に、オンライン口頭審査(約15分程度)があります。審査は申請事業者自身が対応する必要があり、経営コンサルタント等の同席は認められません。

よくあるご質問1-11:ものづくり補助金の審査の観点とは(26年6月改訂)

ものづくり補助金は、以下の7点について、審査が行われます。
1. 補助対象事業としての適格性:
・公募要領に記載の、対象者、対象事業、対象要件等を満たしているか

2. 経営戦略との整合性:
①これまでの事業活動などとの一貫性、事業転換の場合は合理的理由
② 外部・内部環境の分析を踏まえた競争優位性があるか
③現状の課題認識、解決のための実効性の高い事業計画となっているか当該事業戦略中の本事業が効果的に組み込まれているか

3.事業の実現可能性:
①高い付加価値創出等を実現する目標値の設定、実現可能性の高い事業計画となっているか
②人材、事務処理能力などの体制が確保できているか。第三者依存、過度な多角化になっていないか
③提供する製品またはサービスの価値、顧客ターゲット、ニーズの裏付け、選ばれる理由が整理されているか
④金融機関等からの十分な支援見込みがあるか
⑤事業化までの遂行方法や課題の解決方法、スケジュールや課題は妥当か

4.新規事業の新市場性・高付加価値性(新事業進出枠に限る):
①と②は選択制です。
①新規事業が、社会においても一定程度新規性を有するものであるか
②同一のジャンル・分野において、高水準の高付加値化を図るものであるか
参考資料:新市場・高付加価値事業の考え方新しいタブで開く
https://shinjigyou-monodukuri.smrj.go.jp/assets/documents/shinmono_new_market_high_value_added_biz_concept.pdf

5.公的補助の必要性:
①川上・川下への波及効果、新たな雇用・需要の創出など国が補助する積極的理由があるか
②補助事業として、費用対効果が高いか
③先端的なでじたり技術の活用、新たなビジネスモデル構築等地域やサプライチェーンのイノベーションに貢献するものであるか
④国も補助がなくても、自社単独で容易に実施できるものではないか

6.政策面:
①経済社会の変化(関税への悪影響、中東情勢の緊迫化に伴う原油由来製品・資材の高騰などを含む)に伴い、今後の市場成長・生産性の高い分野への進出などを通じて、日本経済の構造転換を促すことに資するか
②地域の特性を生かして大規模な雇用や地域の経済成長を牽引できるか
③地域ごとに戦略的に形成していく産業クラスターと整合し、その形成・拡大に資するか

7.大幅な賃上げに取り組むための事業計画の妥当性(賃上げ特例適用申請者に限る):
①賃上げ計画の内容に具体性がありその根拠が妥当か
②継続性、企業成長の見込みがあるか。また、人件費だけでなく、設備投資に適切に充当し、企業の成長が見込めるか

よくあるご質問1-12:ものづくり補助金の加点項目とは(26年6月改訂)

以下の項目について加点申請が可能です。

① 申請締切日時点で有効な「経営革新計画」の承認を取得している事業者。
② 「パートナーシップ構築宣言ポータルサイト」において、令和8年1月1日に更新されたひな型を利用して宣言を公表している事業者(応募締切日前日時点)。
③ 再生事業者
④ 申請締切日時点で有効な「DX 認定」を取得している事業者。
⑤ 「健康経営優良法人 2026」に認定された事業者。(3月頃認定予定)
⑥ 申請締切日時点で有効な「技術情報管理認証」を取得している事業者。
⑦ 「J-Startup」「J-Startup 地域版」に認定された事業者。
⑧ 「新規輸出 1 万者支援プログラムポータルサイト」において登録が完了している事業者(グローバル枠に申請する場合のみ)。
⑨ 申請締切日時点で有効な「(連携)事業継続力強化計画」を取得している事業者。
⑩ 「地域別最低賃金引上げ」に係る加点。2024年10月から2025年9月までの間で、補助事業の主たる実施 場所で雇用している従業員のうち、「当該期間における地域別最低賃金以上~2025年度改定の地域別最低賃金未満」で雇用している従業員が全従業員数の30%以上である月が3か月以上ある事業者。 ※ 最低賃金引上げに係る補助率引上げの特例の対象外事業者が、この加点のみを申請し、適用される場合、「基本要件③:事業所内最低賃金水準要件」は除外されません。
⑪ 「事業所内最低賃金引上 げ」に係る加点。2025年7月と応募申請直近月の事業所内最低賃金を比較し、「全国目安で示された額(63 円)」以上の賃上げをした事業者。
⑫ 「えるぼし認定」を取得している事業者。
⑬ 「くるみん認定」を取得している事業者。
⑭ 日本の食輸出1万者支援ポータルサイトにおいて登録が完了している事業者(グローバル枠に申請する場合のみ)。
⑮ 申請時の前期までに、会計上の研究開発費または税務上の試験研究費を定められた書類において計上し、研究開発を推進している事業者

<減点項目>
① 補助金複数回利用者 :申請締切日を起点にして、過去3年間にものづくり補助金、事業再構築補助金または新事業進出補助金の交付決定を1回受けている事業者(過去3年間にこれらの補助金を計2回以上交付決定を受けた事業者及び過去16か月以内にこれらの補助金の採択を受けた事業者は補助対象外となります)。
② 補助要件未達事業者 :ものづくり補助金または新事業進出補助金の第1次公募以降、交付決定を受けて事業を実施したものの基本要件を達成できなかった事業者(対象となる基本要件は給与支給総額増加要件、最低賃金水準要件とする)。
③ 加点項目要件未達事業者 :中小企業庁が所管する補助金において、賃上げに関する加点を受けたうえで採択されたにもかかわらず、申請した加点項目要件を達成できなかった場合は、事業化状況報告において未達が報告されてから18か月の間、中小企業庁が所管する補助金への申請にあたっては、正当な理由が認められない限り大幅に減点。
④ 過剰投資の抑制:特定の期間に、類似のテーマ・設備に集中してなされた場合には大幅減点
⑤ 他の補助事業(ものづくり補助金、事業再構築補助金及び新事業進出補助金)の事業化が進展していない事業者

⑦補助対象経費

・機械装置・システム構築費、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウドサービス利用費、原材料費、外注費(検査・加工・設計に限る)、知的財産等関連経費、海外旅費、通訳・翻訳費、広告宣伝・販売促進費
・なお、新事業進出枠及びグローバル枠については、建物費が対象になります。
・技術導入費及び知的財産等関連経費は、それぞれ補助対象経費(税抜き)の1/3を限度とし、専門家経費は同1/5、及び外注費は同1/4を限度とします。また、海外旅費及び通訳・翻訳費はグローバル枠のみで認められ、それぞれ同1/5、30万円が限度となり、広告宣伝・販売促進費は、補助事業で新たに製造する製品の売り上げ見込みの5%が限度となります。

⑧終了後の義務

・補助事業の完了したときは、30日後に、「補助事業実績報告書」の提出が必要です。
・また、補助事業の終了後5年間にわたり、毎会計年度終了後60日以内に、本補助事業に係る事業化状況等の報告が必要です
・事業内最低賃金の確認のため、賃金台帳の提出や補助事業関係書類は、事業終了後5年間保存が求められます。
・最低でも事業計画終了までの間、補助事業対象建物又は設備に対して、補助率の付保割合を満たす保険又は共済への加入義務を負います。

外部リンク:https://shinjigyou-monodukuri.smrj.go.jp/

ブログNo.4:ものづくり補助金の過去の採択率等のデータを読み解く(26年1月改定)
ブログNo.5:ものづくり補助金の活用のポイント
ブログNo.6:第1次から9次までの、ものづくり補助金における、賃上げ加点の活用の状況

ブログNo.26:2022年補正予算で、ものづくり補助金が、使いやすい形で拡充されました。
ブログNo.33:最近のものづくり補助金の申請・採択状況(26年1月改定)

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