ブログNo.6:第1次から9次までの、ものづくり補助金における、賃上げ加点の活用の状況

22年4月4日の参議院行政監視委員会で、ものづくり補助金における、賃上げ加点の活用状況について質問させていただきました。
中小企業庁からの答弁は、次の通りです。

「中小企業の設備投資等を支援するものづくり補助金は、給与支給総額を年率平均1.5%以上増加させること及び事業場内最低賃金を地域別最低賃金より30円以上高い水準とすることを申請の要件としてございます。さらに、給与支給総額を年率平均2%以上増加させた上で事業場内最低賃金を地域別の最低賃金より60円以上高い水準とする場合には、審査の際、加点を行ってございます。また、付加価値額が増加しているにもかかわらず賃上げ等に係る要件を達成できなかった場合には、補助金の一部返還を求める制度とすることで、賃上げ等の実効性を確保しているところでございます。ものづくり補助金につきましては、令和元年度以降、約二・三万者を採択しており、多くの事業者の生産性向上、賃上げに寄与しているところでございます。また、補助金に申請した事業者の五割以上が給与支給総額を年率平均二%以上増加させる計画を立てるなど、各事業者の賃上げに向けた行動につながっていると考えております。」

正確には、1次から9次での採択数23,007件のうち、①給与支給総額を年率平均2.0%以上増加させること及び事業場内最低賃金を地域別最低賃金より+60円以上アップすることを表明して加点を受けたものが、4,939件(21.5%)、②給与支給総額を年率平均3.0%以上増加させること及び事業場内最低賃金を地域別最低賃金より+90円以上アップすることを表明して加点を受けたものが、9,674件(42.1%)となっています。

より高い賃金アップを表明して、加点を受けている採択案件が多くなっています。

但し、中小企業庁の答弁にあったように、申請要件の給与支給総額を年率平均1.5%以上増加させること及び事業場内最低賃金を地域別最低賃金より+30円以上アップすることが達成されなければ、補助金の一部返還が求められることがありますので、厚労省のキャリアアップ助成金や業務改善助成金との一体的活用をお勧めします。

関連ページ:
ものづくり補助金

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