ブログNo.29:2022年度補正予算で、業務改善助成金が大幅に拡充されました。

令和4年度第2次補正予算では、主要な柱のひとつとして「賃上げ・労働移動の円滑化・人への投資」に関連した改革を進めるために必要な予算が組まれました。中小企業の生産性向上を後押しすることで賃上げや雇用の安定化などを促し、労働市場を強化することが目的です。

補正予算案で拡充される業務改善助成金の具体的な項目は以下の3つです。補正予算が12月2日に成立したことを受け、申請期限は、12月12日からスタートしており、設備導入などの助成事業を23年3月31日までに完了することが求められます。

1.助成上限額の拡充
2.特例事業者の助成対象経費を拡充
3.事業場規模を100人以下とする要件を廃止

1.助成上限額の拡充
賃金の引き上げが困難と考えられる「従業員数30人未満規模の事業者」に対して、助成上限額の引き上げが実施されます。

(単位:万円)
引き上げる労働者数引き上げ幅
30円45円60円90円
1人30→6045→8060→11090→170
2~3人50→9070→11090→160150→240
4~6人70→100100→140150→190270→290
7人以上100→120150→160230450
10人以上(※)120→130180300600

(※)事業場内最低賃金が920円未満の事業者、コロナの影響により売上高等が15%減少した事業者又は物価高騰等により利益率が3%ポイント以上低下した事業者のいずれか
なお、助成率は、現在の事業場内最低賃金に応じて、下表のとおりとなっています()内は、生産性要件を満たした事業場の場合。

870円未満9/10
870円以上920円未満4/5(9/10)
920円以上3/4(4/5)

2.特例事業者の助成対象経費を拡充
特例事業者とは、①新型コロナウイルス感染症の影響により売上高や生産量などの事業活動を示す指標の直近3か月の月平均値が、前年、前々年または3年間の同じ月に比べて15%以上減少した事業者、②原材料費の高騰など社会的・経済的環境の変化等外的要因により、申請前3か月間のうち任意の1か月の利益率が前年同月に比べ3%ポイント以上低下した事業者のことですが、当該事業場が業務改善助成金を受ける場合の対象経費として、定員7人以上又は200万円以下の自動車、貨物自動車、パソコン等の端末及び周辺機器が認められてきましたが、今回の補正予算では、それらに「関連する経費」まで対象が広がります。

A 生産性向上等に資する設備投資等機械設備、コンサルティング導入、人材育成・教育訓練など
B 関連する経費(※)広告宣伝費、汎用事務機器、事務室の拡大、机・椅子の増設など
※「関連する経費」への助成は生産性向上等に資する設備投資等の額を上回らない範囲に限られます。

3.事業場規模を100人以下とする要件を廃止
現行の業務改善助成金では、「事業場規模が100人以下の事業場は対象外」という制約がありましたが、今回の補正予算事業では、人数制限が撤廃されるため、101人以上の事業場を持つ中小事業者も申請できるようになりました。

空前の物価上昇の中でこれから春闘も本番を迎え、明年も最低賃金の大幅アップが予想される中、業務改善助成金を計画的に活用されることをお勧めすまします。そのためには、先ず、現時点で各事業場において、助成金対象労働者の、地域最低賃金から30円以内の労働者の数を、各事業場別に把握することが求められます。

関連ページ:
業務改善助成金

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